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( ^ω^)笑えばいいようです   2008.07.12


( ^ω^)

アルカイックスマイルは世界を包んだ。

隣の芝は青くなく、全て同一視出来ることになる。
キャベツとレタスの違い。ブロッコリーとカリフラワーの違い。
スイカが野菜で、メロンも野菜だということ。

最早、これらの些末事で夜を眠れなくなる者はいない。

全て平等。苦悩も苦痛もない。
人類が永劫目指すべきであった桃源郷に、世界は到達してしまった。

( ^ω^)

ただ思想の差異は混在する為、ある程度の棲み分けが成されていた。

絶滅危惧種は保護されて、動物愛護団体は可能な範囲、
限られた世界で彼らの信念を実行した。

虐殺好きの変態達は可能な範囲、

限られた世界で殺し殺され犯し犯され滅び滅ぼされた。

互いに外の世界は知らない。
むしろ互いの存在を知らない。
外の世界が存在すること自体知らない。

完璧さと平等さを兼ね備えた平和は、
その実、寸分の狂いもない管理下において成立していたのだ。

( ^ω^)

全てをゼロにした。
しかし、それは滅亡の意ではない。
今まで積み上げてきたモノ、今まで続いてきたモノの良いとこ取り。
負の連鎖、禍根は一切合切置き去りにした。

これは、史実の鎖国政策に近いだろうか。
あいや、それともブロック経済だろうか。
だが、そのどちらよりも徹底されていた。

その何れよりも、計算され尽くしていた。
この計算に投入したスパコンは何台だろうか。これは難題だ。

疑念はなく。呪詛も怨恨もなく。無関心すらない。
皆全て平穏無事。平常心を限りなく保守可能。無知は幸せ。何も知らない。
知らないことは当然。故、格差は有り得ない。


( ^ω^)

こんにちは。こんばんは。おはようございます。
お休みなさい。お元気ですか。ありがとうございます。
どういたしまして。初めまして。よろしくね。

挨拶は、何時でも何処でも誰でも。
統一思想の如く皆笑顔笑顔。


アルカイックスマイルが伝染しているのだ。


( ^ω^)

タイムイズマネー。金儲け生き甲斐。
アイラヴユー。恋愛は人生の全て。
スリーピングビューティー。寝る子は育つ。
ジャストミート。丁度肉。

あいきゃんとすぴーくいんぐりっしゅ。


この世界はその全てを優しく抱擁す。












あぁ、気持ち悪い。





どの時代にも、アンチはいる。

反吐が出る。吐瀉物発射。ププププ


発射総数観測不能把握不可。
恐らく、お前が昨日オナニーした時に死んだ精子の数くらいじゃねーの?

とりあえず、無慈悲に放たれた弾丸は、多くの命を奪ったんだ。
100、1000、10000、10000000、100000000、1000000000.





ざまぁみろ。

ざまぁみろ。

ざまぁみろ。




ざまぁwwwwwwwwwwwwみさらせwwwww

wwwwwwwっうぇうぇwwwひょーwwwwwwwww




アルカイックスマイルが少し歪んだ。

( ^ω^)

システムに問題が発生した。
管理に綻びが出来、もつれて解けた。

放たれた人間たち。知るべきでない世界を知る。
計略は失敗。歴史は繰り返した。

無限ループ怖すぎワロタ。


だが、それでいいのだ。
それが世界の真の姿。

争いは、生物の本質。生きることは、それ自体が争いである。
傷付けあうのが性。誰も傷付けずに生きていくことなんか出来ない。

傷のない心に価値なんかないんだ。

それは、きっと、何もないってこと、だから。

世界に飛び出した人間達は、色々なモノに興味を持った。
そして、まるで渇いたスポンジが水をズズイと吸い上げるかの様に、
何もかもを搾取した。

欲望は弾けた。煩悩は活性化した。
発展を開始した。それが衰退への一歩と知らずに。
無知ならば良かった。何も知らないのが幸せだったのに。

アルカイックスマイルは、一度消えた。

人はまた、営みを築き始めた。
「はーい、二人組み作ってー」 個人同士でグループを作った。
ある者は炙れた。ここで、既に格差が生まれた。

友人を作った。愛する人を作った。
家族を作った、つまりセックスした。それらが更に集まって、固まった。

村が出来た。その内、国が出来た。

繰り返す繰り返す。
誰かみんなを操ってる奴がいるんじゃないのか?
そう思うほどに、同じ事ばかりしているぞ。


さては、お前か。お前が全てを決めているのか。
あれもこれもそれもどれも、全部お前が決めているのか。
この台詞も、お前の決めた台本通りなのか。予定通りの進行なのか。

だとしたら、皆奴隷か。
だとしたら、皆駒か。
だとしたら、皆……


皆、何だ?



自己同一性の崩壊。個人意識の無価値さを悟る。

最早、誰も笑わない。笑えない。


旅に出た。

生きる意味を探して。
自分は誰なのかを探して。

世界はどす黒い。
全てが操り人形だと、知ってしまった後では、
その様な色眼鏡をかけてしまうのも、致し方ないことであろう。
皆、眠っている。本当のことを知らないのだ。


無知は、やっぱり幸せだ。考えすぎは疲れるだけだ。

もう眠ろう。
二度と目覚めない。朝は来ない。永遠の夜。
友は闇と、月と、星空と自分。

自然物に友情を向けるなど、身も心も破綻しているに違いない。
ある人は、風流だなどと宜まった。非情に文化的な発言ではないだろうか。

この世界は、文化人が存在するまでに既に至ってしまったのか。
速すぎる時の流れは、酷く冗談めいた現実の直撃。
流行に乗れない。周囲に流されられない。そもそも周囲に他人がいない。

孤独な個人の周辺は、閑寂である。
焦り悶えるのは、個人のみ。
周りは個人に無関心なのだから。愛がない世界。


気が狂いそうだ。


ここは何処なのか。
遂に現状を正確に把握する能力すらも無くなっていた。

ただ、フラフラと目的なく彷徨い歩く。
気が付けば、住宅地近くの小さな小さな公園に来ていた。
少年が一人そこにいた。


三⊂二二二( ^ω^)二⊃ ブーン



両の腕をまるで、滑空する鳥の翼の様に広げ、
全身全霊を賭け、走り回っていた。

その表情は、いつか見たアルカイックスマイル。


ξ゚⊿゚)ξ「ブーン、なにしてるの?」

そこに、一人の少女がやってきた。
少年の行動に対し、疑問を投げかけた。


( ^ω^)「ブーンしてるんだお! ツンもやるかお?」

ξ゚⊿゚)ξ「だが断る」

勧誘を拒否する少女。拒否られる少年。
これは残念。残念至極。だが、少年は尚も笑っていた。


川 ゚ -゚)「やぁ、二人共。何をしているんだ?」

今度は別の少女が現れた。
この娘もまた、少年の行動に対し、疑問を投げかけた。


ξ゚⊿゚)ξ「ブーンしてるんだそうよ」

( ^ω^)「おっ、クーもやるかお?」

先に現れていた少女が、呆れ口調で質問に解答した。
少年は、後から来た少女にもお誘いをかけた。


川 ゚ -゚)「いや、私は遠慮しておくよ」

あいや残念。これもお断りだ。誰にも理解されない少年の行動。
だが、少年は泣かない。笑ったままだ。


三⊂二二二( ^ω^)二⊃ ブーン

気にした様子もないまま、少年はまた走り出した。
何が楽しいのか。何がそんなに楽しいのか。一体全体何がそんなに楽しいのか。


募る疑念を解放した。


――悲しくないのかい?


( ^ω^)「ないお」

少年ははっきりとそう答えた。
何故なのか、理解出来ない。


( ^ω^)「悲しかったら泣いてるお。
      貴方は、少し泣いた方がいいんじゃないかお?」

そう言われると、不意に瞳から涙が溢れた。
次いで、目から鱗が落ちた。



狂っていたのは、世界ではなく、自身だと。
誰も、操られてなどいないし。奴隷などではない。
それぞれ自分の意思を持っている。勿論、この……この誰だか知れないが、私も。

あぁ、あぁ……。

悲しみが押し寄せてくる。寂しさが押し寄せてくる。
結局、壁を作っていたのは自身で、何もかもを壊したのは自分自身で、
何だ何だ。何もかもが自業自得ではないか。

声を荒らげて泣くしか、残された術はなかった。

ここに来て、再び浮かび上がる疑念に、答えを欲するのは当然だった。


――少年よ。この愚かな自身を、自分はどうしたらいい?


( ^ω^)「どうもしないお」




( ^ω^)「笑えばいいと思うお」





アルカイックスマイルは、再び息を吹き返した。
もう、嫌悪感は抱かない。

嗚呼、世界はなんと美しい。
変わるべきは、世界ではなく自分なのだ。

――とりあえず、笑っとけ。





( ^ω^)笑えばいいようです-Fin-

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