証券 K.2nd:くりかえして止まらないようです
fc2ブログ

K.2nd

とまってます

TOP > 総合短編 > くりかえして止まらないようです

くりかえして止まらないようです   2008.07.04

閲覧注意(グロ的な)
ずりり

女が、這っていた。

擦り切れた布から、血をにじみ出しながら。

  ざりり

砂利道の小石を傷口に突き刺して、

ずっ

異様に短い、腕を、足を、使って

     ざりっ

獲物を求めて、

    ざりっ
       ざっ

這い回っている。


ざりゅ


女は、ダルマの様な姿で、







     お題:ダルマ女








夕方。
明るくも、暗くも無い時間。

暗闇を恐れる人間の、一番油断する時間。

達磨は、血の跡を道に残して、這っていた。


ξ ⊿ )ξ

目の前には、一人の少女。

少女は、後ろの恐怖には気付いていない。

今の幸せをすり潰す、達磨の存在に、気付かない。








ずりり

近く、

ずっ

近く近く、

ざりっずりっ

近く近く近く、










ざりざりざりっ

近く近く近く近く近く、


         ざざざ


近く近く近く近く近く近く近く近く近く、



          ざさ







 ざざ


音が近い。

少女は振り返った。

もう遅い。遅い少女は振り返った。

ξ ⊿ )ξ「……!」

少女の顔には、恐怖。戸惑い。諦め。

その歪んでいく顔を更に追い詰めるように、達磨は少女との距離を縮めて行く。







ずりりっずりりっずりりっ


ξ;⊿;)ξ「いやぁ…!」


少女は涙を浮かべる。

最後の助けを求めるように。

ずりりっ

だが、達磨は本能。人間は情。

   ずるっ

達磨に涙は勝てない。











       ばきっ










達磨は少女の腕、足を

少女を達磨にすると、


実に満足そうな、人間的な表情を浮かべ

去っていった。








残ったのはひとつの達磨。

その達磨も、涙を忘れ、やがて仲間を増やして、


その仲間もまた、達磨を増やす。


達磨は転がり、起きあがることを知らない。
達磨は転がり、仲間を巻き込み倒していく。






ずりり

女が、這っていた。

擦り切れた布から、血をにじみ出しながら。

  ざりり

砂利道の小石を傷口に突き刺して、

ずっ

異様に短い、腕を、足を、使って

     ざりっ

獲物を求めて、

    ざりっ
       ざっ

這い回っている。


ざりゅ

女は、ダルマの様な姿で、










      おしまい




お題
・ダルマ女

COMMENT

こわわわわわ・・・

2008.07.05 | URL | #- [ 編集 ]

擬音使いすぐると幼稚に見えるというが、これは逆に怖さ倍増だよなgkbrgkbr

2008.07.06 | URL | K. #Ao2/Iifk [ 編集 ]

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL:
    (copyボタンはIEのみ有効です)
«  | HOME |  »