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('A`)ドクオは殺し屋のようです   2008.06.28

強烈な真昼の日差しがカーテンの隙間から差し込む。
目を閉じているのに眩しい。
俺は手で光を遮りながら、ゆっくりと目を開けた。

('A`)「……」

寝起きだというのに、頭はしっかりと覚醒していた。
太陽の光を浴びると、体内時計がリセットされて気持ちよく起床できる。
なんてことを、いつだったかテレビで見たのを思い出した。

とりあえず喉が渇いた俺は、台所に向かい、冷蔵庫を開ける。
よく冷えた牛乳を取り出し、コップに注がずそのまま飲んだ。

('A`)「ふぅ……」

喉を潤し満足した俺は部屋に戻り、無造作に積まれた洗濯物の中から服をつかみ、それを着た。
ベットに腰かけ、テレビをつける。

すると、聴き慣れた着信音がする。
俺は枕元にほかってあった携帯に手を伸ばし、電話に出た。

('A`)「へい」


  『やぁ、起きていたか』
  
('A`)「ついさっき、な クー、お前からということは、仕事か?」

電話の主は、仕事仲間のクー。

川 ゚ -゚)『まるで仕事以外でお前に電話したことがないみたいな言い方だな』

('A`)「……ああ、すまん そんなつもりじゃなかったんだが」

川 ゚ -゚)『冗談さ』

クーの仕事は、俺への連絡と、俺の仕事のサポート。

川 ゚ -゚)『今回のターゲットは、VIP党党首、モナー氏だ』

('A`)「……またえらい大物だな……」

クーは淡々と、仕事内容を話していく。

川 ゚ -゚)『依頼人はモナー氏の妻、つー 今回依頼に踏み切った理由は…』

('A`)「……いい どうせ浮気かなんかだろ」

川 ゚ -゚)『ご名答』



俺の仕事は──…。

('A`)「俺はただ、ターゲットを殺すだけだ」

殺し屋。

    ('A`)ドクオは殺し屋のようです
    
    
その後、俺はクーから送られてきた資料に目を通していた。
VIP党党首、モナー。

温厚そうな善人面をしている奴だが、裏の顔は相当汚い奴だ。
その筋の人間には、コイツの腹黒さは有名だった。
選挙に勝つ為、自分の意見を通す為にはなんでもやる。

尤も、そんな奴じゃなきゃクーは依頼を受けないだろうが。
妻の理由などどうでもいい。ゴミを始末する口実ができた、程度のことだ。

と、いつもは割り切るんだが少し引っかかる。
確かこいつは、愛妻家で有名だったはずだ。

……まぁ妻のつーは探偵を雇って調べ上げたらしいから、間違いはないのだろう。
裏の顔をいくつも持つ男だ。愛妻家と言うのも一種のカモフラージュだったのかもしれない。

('A`)「相手は…秘書のデレ…か」

資料に同封されていた写真を見る。
そこには、モナーとデレが仲良く食事をしている姿が写っていた。
それを見て、更なる違和感。

('A`)「……少し、調べてみるか」

俺は写真を胸ポケットに押し込み、部屋を出た。



深夜、とある有名料亭前。
俺は闇に紛れ、入り口を監視していた。
今モナー達VIP党幹部は、ここで食事をしている。

('A`)「さみっ」

コートの襟元を頬まで上げる。
寒いのは苦手だ。とっとと終わらせて帰りたい。

('A`)「ここの名物はたしか…ぼたん鍋だったな…」

いいご身分だと、吐き捨てる。
汚れた金か、税金で食ってるのか知らないが、そんな金で食ってうまいのかね…。
人を殺した金で飯を食ってる俺も、一緒か。
そんなことを思って、少し笑った。

終わったらコンビニでおでんでも買ってくか。
そう思った時、奴らが店からでてきた。

中年のおっさんどもがモナーにへこへこ頭を下げているのが見える。
秘書の姿も確認できた。




ガードマンは……いない。
いいね、日本は平和だね。

それが命取りだけどな。

しかし今日の目的はモナーじゃない。
秘書のデレに、いくつか聞きたいことがあった。

誰もが大層な黒塗りの車に乗る中、デレだけはタクシーに乗っていた。

('A`)「…いくか」

デレが乗ったタクシーを覚え、俺は闇の中へと飛び込んだ。

………。
……。
…。



ζ(゚ー゚*ζ「ふぅ…」

マンション前に着き、一息。
少し食べ過ぎたのか、デレは大して膨らんでいない腹をさする。

ζ(゚ー゚*ζ「最近ご馳走ばっかりだから、気をつけないと」

どうやら体型を気にしているようだ。

二つの自動ドアを抜け、機械に鍵を差し込み、暗証番号を打ち込む。
すると、目の前の大きな自動ドアが開いた。

セキュリティの為とは言え、彼女はこの一連の動作が面倒だとも思っていた。
エレベーターに乗り、六階に着いたところで降りる。
自室前でまた鍵を挿し込み、暗証番号を打ち込んだ。

ガチャリ、と鍵が開いた音。
その音を聞いて、デレの意識は途切れた。

………。
……。
…。


ζ(--*ζ「ん……」

('A`)「おっと、起きたか?」

ζ(゚-゚;ζ「えっ?! んんっ!」

('A`)「おっと、声は出すなよ あんたの為だ」

手足を縛り、毛布を頭が隠れるまでかぶせた状態のデレを押さえつけながら、忠告する。

('A`)「今あんたの頭にある感触、なんだかわかるか? 毛布越しだけどな」

そう言い、俺は銃口を強く押し付けた。
こくこく、と頷いたのが感触でわかった。
物分りのいい女で、助かる。

('A`)「そういうことだ 俺はあんたを殺すつもりはない」

俺はゆっくりと息を吐き、言った。

('A`)「モナーとあんたの関係についてだ」

………。
……。
…。


('A`)「あーさみい!」

とあるビルの屋上で、俺は思いっきり文句を言い放った。
風が馬鹿みたいに吹き付けて、尋常じゃない。

('A`)「これも仕事だ…」

呟き、フェンスに近づく。
愛用の鞄を開け、中に入っていた物を取り出し、組み立てる。
完成したそれは、俺の商売道具。
人の命を、奪う物。

俺なりの改造を施したドラグノフを構え、暗視スコープを覗く。
その先には、ターゲットのモナー。

バスローブを纏い、ソファーに踏ん反り返ってワインを飲んでいた。
どこのアメリカのホームドラマかと、突っ込んでやりたかったが…

生憎突っ込むのは、鉛玉だ。

ゆっくりと、引き金にかけた指に力を入れる。

('A`)「じゃあな、愛妻家のおっさん」

聞こえない別れを告げ、俺は引き金を引いた。



川 ゚ -゚)「お疲れさん」

('A`)「なんでお前が俺の部屋に…」

仕事を終え、家に戻るとクーがこたつでぬくぬくとしていた。
クーがぬくぬクーと…

('A`)「OK、落ち着け俺」

川 ゚ -゚)「湯豆腐、食うか?」

こいつが神出鬼没なのはいつものことだ。
俺は突っ込むのをやめて、クーの向かいに座る。
そういえばおでん買い忘れた……。

川 ゚ -゚)「ほら」

小皿に豆腐を二つ、それに白菜を添えてクーが差し出す。
俺はそれを無言で受け取った。

ポン酢をかけ、豆腐を口に運び……。

('A`)「はふっはふっ」



川 ゚ -゚)「子供みたいだな」

('A`)「はふはふ」

うるさいと言ったつもりだ。
いいんだ…俺は猫舌なんだ…。

そんな俺を見て、クーはふふっと笑った。
笑いたきゃ笑え。

川 ゚ -゚)「今回は…」

('A`)「あ、ウインナー入れて」

鍋の中のお目当ての物を発見し、頼む。
今なんかクーが言いかけた様な?

川 ゚ -゚)「結構入れ込んだみたいだな」

ああ…仕事のことか。

('A`)「ちょっと気になってな」



川 ゚ -゚)「変な行動は困るぞ」

クーの注意を聞きながら、よそってもらったウインナーを口にいれる。

('A`)「ひいふはふ、ひょふほはふはふはふ」
訳:いいじゃねえか、証拠は残してねぇ

川#゚ -゚)「馬鹿にしてるのか」

怒りやがった。

川 ゚ -゚)「…で、実際のとこはどうだったんだ?」

そろそろ殴られそうな気がして、俺は箸を止めた。

('A`)「嫉妬だよ 狂った妻のな」

端折りまくった俺の答えに、クーは首をかしげた。

('A`)「まぁ…ちゃんと話すとだな…」

………。
……。
…。


やった。
やったやった!
ついにあの醜い豚が死んだ!

あの屑が!私を裏切った豚が!思い知ったか!

旦那の葬式の中、私の心は歓喜に満ちていた。
それを顔に出さないように、気をつけるのが大変だった。

ζ(゚-゚*ζ「奥様」

そんな時、私の前にメス豚が現れた。
私から旦那を奪った、醜いメス豚め!

(*゚∀゚)「なにかしら?」

できるだけ落ち着いて、返事をする。

ζ(゚-゚*ζ「この度は…お悔やみ申し上げます」

何をヌケヌケと。こいつも殺してもらえばよかった。

ζ(゚ー゚*ζ「それであの、これ…」

メス豚が、小さな小包を差し出した。
汚い手を触らないようにそれを受け取る。




(*゚∀゚)「これは?」

ζ(゚ー゚*ζ「モナー先生からです」

モナー?あの豚から?

ζ(゚ー゚*ζ「奥様は、誤解していらしたようですけど…」

ζ(゚ー゚*ζ「今日は、結婚記念日ですよね?」

───……!

ζ(゚ー゚*ζ「モナー先生は、以前から奥様へのプレゼントのことで悩んでおられました」

ζ(゚ー゚*ζ「そして私に相談してくださったんです」

……うるさい。

ζ(゚-゚*ζ「…その為に、失礼ながら二人でお食事へ行ったことがあります 申し訳ありません」
      
うるさい!



ζ(゚ー゚*ζ「これだけは信じてください」

うるさいうるさい!

ζ(゚ー゚*ζ「モナー先生は、決して奥様を裏切ってはいません」


黙れえぇぇぇえええええええぇぇぇ!!!


ζ(;ー;*ζ「先生は最期まで、奥様を愛していらっしゃいま……」

(* ∀ )「わかったわ もういい、下がって頂戴」

うるさい豚の鳴き声を、無理矢理終わらせた。

そんなこと……。

そんなこと!信じるものか!

もう遅い!あいつは死んだ!死んだんだよおおおぉぉおおお!!




最初はあのメス豚に嫉妬した!

私を見ない旦那に嫉妬した!

有能な秘書と褒めた連中を恨んだ!


私を見ない、全ての連中を恨んだ!!


邪魔な豚はもう死んだ……。

奴の残した資産・権力を使って…周囲の同情を買い…選挙に立候補して…

今度は私を見てもらう!私を見なかった豚どもに!見せつけてやる!

あはは……はは…

あははははははははははははははははははははははははははははははははは!

………。
……。
…。


川 ゚ -゚)「ふむ、なるほど」

('A`)「ああ、モナーは話の通り、愛妻家だったよ」

秘書に聞いた、モナーとそういう関係か、と。

答えはノーだった。

('A`)「で、その後秘書が泣きながら言ったんだよ」

奥様が、おかしいってな。

言って、俺は湯豆腐を口に運ぶ。
少し冷めちまったようだ。

('A`)「はふはふ」

でも俺にはまだ熱かった。

川 ゚ -゚)「落ち着け」

ゆっくりと口の中で冷まして、飲み込む。

('A`)「ま…」



('A`)「モナーが黒いことやってたのも事実だ 仕事は果たした」

川 ゚ -゚)「ああ、ご苦労様」

('A`)「女はこえーな」

川 ゚ -゚)「失礼だな、私は違うぞ」

('A`)「お前もこえーよ」

川#゚ -゚)「けりけり」

コタツの中、足を伸ばして俺を蹴りだした。

('A`)「いてえ! やめろって!」

川 ゚ -゚)「けりけり」

お前も子供じゃん…。
その言葉は、蹴りを激しくさせそうな気がして、言わないことにしておいた。

終わり。

お題
・嫉妬
・けりけり

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