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从・∀・ノ!リ人は( ゚д゚ )に見られているようです   2008.09.16

 太陽が西に傾いた。
 たいして広くない公園に少女が一人、悲しそうにブランコを揺らしている。
 小柄で幼い顔。
つぶらな瞳には悲しみが映り、太陽と共に消えてしまいそうな、儚げな姿だった。

从・∀・ノ!リ人「兄者たち、おそいのじゃ」

 ぽつりと呟いた声は、寂しく夕闇に溶けていく。
それが少女の恐怖心に拍車をかけた。

从・∀・;ノ!リ人「さ、さびしくなんかないのじゃ!妹者はしっかりものなのじゃ」

从・∀・。ノ!リ人

从・∀・;ノ!リ人「泣いてなんかないのじゃ!」

 一人虚しく声を張り上げる。
 ほんの少しの間に太陽はまた沈んでいた。
从・∀・ノ!リ人「ん? あれは……」

 気付くと公園の入り口に人影があった。ここからではよく見えないが、男であることは分かる。

从・∀・*ノ!リ人「兄者!」

 ブランコから立ち上がった妹者は、不気味な気配に一瞬身をこわばらせた。
 向こうからゆっくりと、しかし着実に距離を詰めてくる。
 男はキョロキョロと、なにかを探している風だった。
 その動きは機械的で、挙動不審、という言葉がしっくりとくる。

从・∀・ノ!リ人「なんなのじゃ?」

( ゚д゚)

(゚д゚ )

( ゚д゚ )

从・∀・;ノ!リ人「こっちみんななのじゃ」

 妹者は言ってからすぐに口を閉じた。
言わなきゃいけない義務感に駆られて言ってしまったとはいえ、失礼かもしれない。
もっとも男は聞こえているのか、気にしていないのか分からなかったが。

从・∀・ノ!リ人「ちっちゃな兄者が言ってたのじゃ。
『人が傷つくことを言ってはいけない』と。
流石一家の一員たるもの人を傷つけてはいけないのじゃ!」

 妹者はひとしきり自分に渇を入れると、勇み足で男に向かっていく。

从・∀・;ノ!リ人「な、なにをしてるのじゃ?」決意とは裏腹に上擦った声が出てしまう。

(゚д゚ )

( ゚д゚)

( ゚д゚ )

 無言で妹者を見つめる男。
妹者と向かいあって立つと、まるで別の生き物のように身長が違う。
妹者の二倍近い長身に、やや筋肉質な体。さらに生気のない、見つめられるとイライラする顔だ。

从・∀・;ノ!リ人「な、なにか捜しているのじゃ?」

 威圧されながらも妹者は聞いた。

( ゚д゚ )ミス、しかし反応はなかった。

从・∀・;ノ!リ人「手伝ってあげるのじゃ」

(゚д゚ )

( ゚д゚)

( ゚д゚ )

 会話が成り立たない。
 まるで未知の文化と邂逅している気分になった妹者は、一歩後ずさりした。

从・∀・;ノ!リ人「な、なんか言ってほしいのじゃ」

 空はもう夕日を失い、大地は月光に照らされる。
 妹者は男とのコミュニケーションを放棄することにした。

( ゚д゚ )「探し物」

从・∀・ノ!リ人「へ?」

( ゚д゚ )「なくし物」

从・∀・;ノ!リ人(最初と後で少し言葉が変わった気がするのじゃ)

 男がようやく発した声は低く、唸るようだった。

从・∀・ノ!リ人「ここでなくしたのじゃ?」

( ゚д゚ )



 急にぴたりと喋るのをやめる男。新手の精神攻撃なのかもしれない。
 男の不可解な行動パターンに妹者の瞳に涙が溜まりだす。

从・∀・。ノ!リ人「む、無視しないでほしいのじゃ」

(゚д゚ )

( ゚д゚)

( ゚д゚ )

( ゚д゚ )「分からない」

 一々奇怪な動作をとってから喋る。
その長身と相まって怪しさはトップレベルだ。

从・∀・ノ!リ人「じゃあなんでここにきたのじゃ?」

( ゚д゚ )

( ゚д゚ )「呼ばれた」

 男はそれだけ伝えると、また辺りを散策し始めた。
 妹者はブランコを離れると、男に駆け寄る。

 妹者を見向きもせずに辺りを見回す男。それに追従するように見回す妹者。
 奇妙な二人組が誕生した。

从・∀・ノ!リ人「なにを探してるのじゃ?」

(゚д゚ )

(д゚ )

(゚ )

( )

( ゚)

( ゚д)

( ゚д゚)

( ゚д゚ )

 ゆっくり、イライラするような速度で一回転した男は、口を開こうとしなかった。
 妹者の口からため息が漏れる。



从・∀・ノ!リ人「お話してくれないとつまらないのじゃ」

( ゚д゚ )

( ゚д゚ )「人はいずれ死ぬ」

 男の口から出た話題は、幼い子供との会話には不似合いなものだった。

( ゚д゚ )「それは必然的なこと。
しかし死の訪れは偶発的」

从・∀・;ノ!リ人「よく分からないのじゃ」

( ゚д゚ )「分からない」

从・∀・ノ!リ人「分からないお話はつまらないのじゃ」妹者は素直に呟いた。

( ゚д゚ )「俺の悪い癖だ」

 とりたてて感情の変化も見せずに、男は述べた。

从・∀・;ノ!リ人「悪いとは思わないのじゃ」

( ゚д゚ )「人によって正義は多種多様に変化する。悪もまた然り」

从・∀・;ノ!リ人「分からないのじゃ」

从・∀・ノ!リ人「おじさんは頭がいいのじゃ。むずかしいことをいっぱい知ってるのじゃ」

( ゚д゚ )「戯れ言だ」

从・∀・ノ!リ人「カッコいいのじゃ!」

( ゚д゚ )「死についてどう思う」

 突如、起伏のない声で男は聞いた。
妹者は疑問系であることに気づくのに30秒ほどかかる。

从・∀・ノ!リ人「……よく分からないのじゃ。
でも妹者は、みんなといっぱい笑っていられたら幸せなのじゃ」

( ゚д゚ )

( ゚д゚ )「なくしものはない」

 男は唐突に結論づけた。
妹者は首を傾げながら男を見上げる。

从・∀・ノ!リ人「見つかったのじゃ?」

( ゚д゚ )「見つからない。
ここにあった」

从・∀・ノ!リ人「意味はよくわからないけど、よかったのじゃ」

( ´_ゝ`)「おーい、妹者」

(´<_` )「遅れて悪かった」

 向こうから顔のよく似た双子が歩いてくる。
 妹者は嬉しそうに微笑んだ。

从・∀・*ノ!リ人「兄者たちがきたのじゃ、バイバイなのじゃ」

 妹者が双子のもとへ走りだそうとしたとき、

( ゚д゚ )「ありがとう」

 男は静かに呟いた。

从・∀・*ノ!リ人「どういたしましてなのじゃ!」

从・∀・*ノ!リ人ノシ

 一度後ろを振り返って大きく手を振る。

从・∀・ノ!リ人「兄者たち遅いのじゃ」

( ´_ゝ`)「すまんすまん。弟者が漫画立ち読みしようと言い出してな」

(´<_`# )「それは兄者だろうが」

( ´_ゝ`)「ところで妹者よ、お前は誰と話していたんだ?」

从・∀・ノ!リ人「あの人なのじゃ」

 妹者はもう一度振り返った。
しかし公園にはあの長身の姿はない。
 妹者は無人の公園にもう一度手を振った。


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