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( ^ω^)ブーンは不死身のようです   2008.08.24

少し閲覧注意(流血的な意味で) 「あぶなーーーい!!」

キキーーーッ

(;^ω^)「うわぁ!」

バキィ!


( ^ω^)ブーンは不死身のようです


「大丈夫か!?」

(;^ω^)「いてて……気をつけろお! まったく!」

「うわ! なんでピンピンしてんだこいつ! 化け物だー!」

(;^ω^)「化け物じゃないお! まったく失礼な奴だお」

(;^ω^)「それにしてもよく無事だったお……たしかに化け物と言われても仕方が無い気もするお」

(思い返せば、昔からいつもそうだったお。どんな怪我も1日経てば完全に治ってしまうし、
40度の熱で死にかけたときも、翌日起きたらすっかり元気になったお)

(心なしか、最近それが顕著になってるお。切り傷はちょっと目を離した隙に塞がってるし。
なにより学校の2階から落ちても擦り傷ひとつつかなかったのはさすがにビビったお)

(……おかしいお。絶対何かあるお。これは確かめなきゃならんお)

( ^ω^)「ドキドキ……」

( ^ω^)「頚動脈をバッサリして……みるお」

(;^ω^)

(;^ω^)「メチャメチャ怖いお……」

でももしこれで死ななかったら。出血多量で死ななかったら。あれは本当かもしれない。
我ながら頭がおかしいと自分でも思う。でも試さなきゃ気がすまない。

──不死身──

そんな言葉が頭をよぎった。まったく、傍から見れば、実に非科学的でバカバカしい話である。

しかし、それを裏付けるに十分過ぎるほど、おかしなことが起こりすぎている。
この奇妙な身体に、自分だけでなく、周りから見ても奇妙だと感じられている。
ここで試すべきだ。いや試さなければ、これからの人生、きっと後悔することになるだろう。

もし、それで死んだら? 考えるだけで鳥肌が立つ。
やはり、頚動脈切断は時期早々すぎる。ハードルを徐々に上げていく作戦で行くべきだろう。

( ^ω^)「よし、それがいいお。そのほうが確実だお。頚動脈切断は最終手段ってことで」

ブーンは決意を固めた。

【take:1】~高いところから飛び降りてみよう!~

深夜2時ごろ、ブーンは部屋の窓から外に出て、学校へ向かった。

( ^ω^)「一度2階から落ちても平気だったから、今度は屋上から飛び降りてみるお」

ブーンは屋上の階段の先にギロチンがあるような錯覚を覚え、死刑囚の気分を味わった。

( ^ω^)「(頚動脈切るよりは安全だと思うお……危険なことには変わりないけど)」

いつの間にか屋上から飛び降りる行為を「安全」と称していることに寒気を覚えた。
自分は今なにをやっているのだろうか、半分は理解できていない。夢遊病に近かった。

しかし、精神病院に通う前に、試しておかねばなるまい。
ブーンはこの行為に不思議な義務感を感じつつあった。

( ^ω^)「……」

屋上。4階。深夜なので、周りに人影は見当たらない。
自分のダイヤモンドのような頭蓋骨が人にぶつかれば、ひとたまりもないだろう。

下を見下ろして、何度も何度も、人がいないかチェックした。
道路には車すら通っていない。これなら安全であろう。

( ^ω^)「よし、行くか」

ブーンは、金網を乗り越えた。

( ^ω^)「……」

((( ^ω^)))「(カタカタカタ……)」

(((;^ω^)))「ハァハァハァハァ」

右足を、踏み出した。酸素と窒素と二酸化炭素以外は何もない空間に向かって。
あとは、このまま前に倒れればいい。

(((;^ω^)))「……」

たったそれだけだ。たったそれだけのことだ。
2階から落ちても平気だったんだ。いける。絶対にいける。
俺には非科学的で不思議な能力が備わっているんだ!!

(((#;ω;)))「……ダメだお!! 怖いお!! 怖すぎるお!!」

(((#;ω;)))「ツン!! ドクオ!! カーチャン!!! さよならだお!!!!」

-=≡Σ⊂二二(##;ω;)二⊃「ちっきしょーーー!!!」

ブーンは、大きく前のめりにジャンプをし、ほんの一瞬、空を飛んだ。
そして、地面に鈍く大きな音を立てて、叩き伏せられた。





時計を見ると、時刻は3時ちょうど。
どうやら眠っていたらしい。
そして、どうやら命は助かったことらしく、ちゃんと心臓も動いていた。

(;^ω^)「……はぁ…」

ブーンはむっくりと起き上がり、ボディチェックを行った。
しかし、どこにも外傷らしきものはなく、鼓動がやけに強く聞こえるだけだった。

ブーンは思った。自分には、なんらかの不思議な力が宿っているかもしれないと。

(;^ω^)「……マジかお……」





【take:2】~首を吊ってみよう!~

首吊りとは、自殺をする上で最もポピュラーな方法である。
あれは単に首を絞められて窒息するのではなく、首の頚椎だかなんだかが体重の
重さに耐え切れず、脱臼もしくは骨折するのが原因だという。

ブーンがこの方法を選んだ理由は、当然頚椎の損傷が目的であるが、もう一つある。
たとえ頚椎が折れたとしても、回復するかもしれない。なら、窒息を狙えばいい。
さすがにどんなに回復力が高い人間でも、息をしなければ生きられないだろう。

当然、頚椎骨折で死ぬ場合も可能性としてはある。が、それだけでは説得力に欠ける。
そのため、ブーンは頚椎と窒息両方の、二重の策を講じたのである。

(;^ω^)「我ながらいいアイディアが思い浮かぶお。しかし自殺の才能ってなんだか嫌だお……」

ブーンは近くの森林に行き、大木の枝にロープをくくりつけた。
今度こそ確実に死ぬだろうから、遺書を用意しておこうと思った。

( ^ω^)「なんて書こうかお。まずカーチャンに謝るのと、ドクオに借りたDS失くしたことと、あと……
      ……ツンのことが……っと」

( ^ω^)「……」

(*^ω^)「やっぱり最後は恥ずかしいお」

( ^ω^)「それに死ぬって決まったわけじゃないし、別に書かなくていいかお」

(;^ω^)「しかし万が一ってことも……でも出来るなら死にたくないし……」

( ^ω^)「まあいっか。死んだ後のこと心配しても無駄だお」


ブーンは、ロープを眺めながら思った。
次こそ死ぬ。しかし、死なないかもしれない。
もし、死ななかったら、今度はどうする?
今度こそ、本気で、確実に死ぬ方法を思案せねばなるまい。

そして、もし3度目の自殺すら失敗すれば、一体これからどうすれば良いのか。
しかし、今はまだそれは狸の皮算用だ。目先のことを済ましてから考えよう。

( ^ω^)「……もう自殺するのも慣れちゃったお。全然怖くないお」

( ^ω^)「どっこいしょっと」

・・・
・・・

・・・
・・・


また気を失っていたらしい。今度は森林の中にいる。

……何故こんな森の中に?そうだ、自殺しにきたんだ。
……何故足が浮いてる?そうだ、首を吊ったんだ。

……何故生きてる?

息はしていない。間違いなくしていない。
絶対にしていない。これは確かだ。
じゃあ何故己の鼓動は、こんなにも躍動的なのか。
己の胸の中で、元気に踊りくるっているのか。

確信した。不死身だ。俺は不死身なんだ。




【take:3】~頚動脈を切断してみよう!~

J( 'ー`)し「最近顔色悪いようだけど、どうしたの?」

( ^ω^)「いや、ちょっとね。あ、カーチャン、今日は勉強集中したいから
      どこか出かけてくれると嬉しいお」

J( 'ー`)し「あらそう。私もちょうどジャスコ行こうと思ってたのよ。
      勉強、しっかり頑張りなさい」

( ^ω^)「あとビデオカメラ貸してほしいお」

J( 'ー`)し「うんいいわよ。何に使うの?」

( ^ω^)「ちょっと自分の勉強してる姿を第三者的視点で見たくなったんだお」

J( 'ー`)し「なにそれ、変な子。じゃあ行ってくるわ。バイバイ」


( ^ω^)「行ってらっしゃいだお。……バイバイ……」

まずは部屋に新聞紙をできるだけ敷き詰める。家中の新聞をかき集め、
これでもか、というほど重ね、ペットボトルの水を垂らしても床はあまり濡れなくなった。

頚動脈から出る血の量は、どれほどかわからない。しかし、これだけあれば
十分だろうか、と大体の見当はつく。

そして、ビデオカメラをセットした。自分がどのように回復していくのか、見たかった。
もしかしたら、誰かがいつの間にか応急処置をしてくれているのかなんてアホな考えを捨てるために。

あとは、カーチャンが帰ってこなければ完璧である。

( ^ω^)「準備オッケイだお。さ、包丁もってくるかお」

1階に行き、カーチャンが愛用している包丁でないほうの、古びたほうを取った。
それを部屋に持っていく。階段はぎしぎしと不気味な音を立てた。

ドアを閉め、ビデオカメラをオンにした。録画モードに設定する。
アングルに十分注意しながら、セッティングは完了。
準備は整った。あとは実行するのみだ。

( ^ω^)「……」

思い起こせば、いろいろなことがあった。後悔することはない。
致死量の血を流して、人間は生きていられるはずがないのだから。

逆に、これでもし生きていれば、不死身であることは確定である。

ブーンは、ゆっくりと首に包丁を押し当て、引いた。



・・・
・・・

・・・
・・・

( ^ω^)「何もかも終わったお……」

不死身。なんて恐ろしい身体だろう。
俺は、人間を超えてしまったのだ。

さっそく、ビデオカメラを見てみた。時計を見ると、1時間ほど気絶していたらしい。
1時間ほど巻き戻し、再生を押した。そこには、ブーンが包丁を首に当てている
様子を映し出していた。

見事なほど綺麗に赤い液体を噴射し、静かに倒れるブーン。
しばらく何も起こらなかったため、早送りをした。

すると、みるみるうちに傷が塞がっていくのが見えた。
首には、あるはずのない血が付着しているのみだった。


その後、何度も何度も自殺を試してみたが、どれも成功することはなかった。

ときには風呂場で顔をつっこんでみた。ときには腕を切断してみた。
いずれにしても、壁に汚い血で汚れるだけで、まったく変化がなかった。

その後、20年、30年と、まったくの断食で一生を過ごし続けた。
それでも生き続けた。酸素だけで生きているようなものだった。

しかし、働こうにも中卒でしかも30年以上空白の期間があるため、不可能だった。
収入が無く、娯楽などにお金を費やすことができなくなり、毎日暇に悩まされた。
しかしそれでも、頭が狂うことはなく、ただ無駄に苦痛を味わうだけだった。

そして100年が過ぎ、自分が不死身であることもすっかり忘れてしまう。
住処は山奥に移り、都会にはない自然の美しさを楽しんだ。

200年が経過し、あたりは火の海に包まれた。第三次世界大戦が勃発したのである。
空から巨大な核爆弾が降ってくる。ブーンはそれをじかに目撃した。
が、すぐに回復した。まるで、何事もなかったかのように。だが、周りは廃墟と屍が残るのみだった。

ブーンはこの世にただ一人残され、ありとあらゆる苦痛を味わった。
灼熱の大地に横たわりながら、すでに名前すら忘れた昔の友人や両親を思い出した。

『2000年 1万年 10万年 100万年 1000万年………』

言葉を忘れ、歩くのを忘れ、考えることを忘れた。
それでもなお、生き続けた。意識だけが、魂だけが肉体の周りを浮遊している。

1億年後のある日、そらから隕石が落ちてきた。地球の滅亡である。
それでもなお、肉体が滅びることはなかった。宇宙に放り出され、無重力の中、
何万年も彷徨い続けた。




やがて、ブーンはブラックホールへと吸い込まれていった。
肉体は圧縮され、粉々になった。

しかし、意識だけは取り残された。真の闇。音も光も届かない無の世界。

ああ、ここが地獄かと、ブーンは何億年かぶりに言葉を思い出しながら思った。



~Fin~

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