証券 K.2nd:真っ赤な狂気のようです

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真っ赤な狂気のようです   2008.08.08

閲覧注意(グロ的な意味で) 水槽の中でゆらゆらとたなびくひれを眺めながら、僕はドクオに話しかける。
むっちりと太い腹から背中に向かうに連れて鱗が増えていき、
そのぽかりと開いた口は、見えない何かを吸い込んで、鰓から吐き出していく。

そんな、苔がまったく生えていない水槽越しに、何か真っ赤な物が見える。
だけど今の僕は金魚を眺めるのに夢中で、そんな物に気を止める事も無く、
僕の目の前にはまた、鮮やかな金魚と小さな気泡と、ガラスに映る僕の顔しか見えなくなった。


( ^ω^)「ドクオ… 金魚ってのは、何でこんなに真っ赤なのかお?」

('A`)「元々はただのフナだったのが、突然変異で緋鮒となり、そこから中国で繁殖させられ、金魚になった」

( ^ω^)「そう言う事聞いてるんじゃないお」


そう言う事聞いてるんじゃないんだ…。

僕が思うに、金魚が赤色になった理由は、
きっと金魚は火となって水から逃げ出したかったんだと思う。
水槽の中、蛍光灯の光を浴びて火の玉のように漂う金魚。


しかも水槽の中でしか生きられない金魚。
水槽とは、四角い、生も死も飼い主のドクオの手によって支配されている世界。
火は、一度燃えるとひたすら天に伸びていくだろう?
きっとそれを水槽の中から見た金魚は、自分も火になればこの狭苦しい水槽から、
上に昇って逃げれると思った。だからなるべく火に近づこうとしたんだ。
それで近づこうとした結果、燃える事は出来なかったけど、真っ赤に燃えているような体色になった…。


('A`)「…お前ってよく分らない事考えるよな」


分断する手を止めて、おでこの汗を拭いながらだるそうに答えるドクオ。
もう疲れたのだろうか。体力が無いなぁ。


( ^ω^)「褒め言葉として受け取っておくお」

('A`)「…まぁ、そう言われてみれば、そうなのかもしれないな」

( ^ω^)「お?」

('A`)「金魚ってさ、死ぬと色が落ちるんだぜ」


ドクオはいつも金魚が死んだときは、ティッシュに来るんで近くの公園に埋めにいくらしい。
その時死んだ金魚からは、色素だかなんだか知らないけど、
金魚と同じ赤い色がティッシュに滲んでいるそうだ。

だからそれはきっと、金魚が燃え尽きた証拠なのかもしれない。
寿命をまっとうしたり、病気になったり、なんかしらの理由で金魚は天に昇る。
僕が言う事と合わせて考えると、それは金魚が火になって天に昇っていったという事で、
死体から色が抜けたというのは…色=火。昇るという意味で考えると、
つまりは色が抜けているのは、魂が抜けたのと同じ意味なんじゃないかと。
だから金魚の死体は、『火が抜けた、これ以上は燃えない』そう考えると、ただの『灰』のような物だろう?
灰っていうのは、物体の全てを出し切った後の姿だと思う。それすなわち抜け殻なり。


そんなわかりにくい事を、水槽の向こう側から言われた。
それと同時にごりごりという音も聞こえてくる。


( ^ω^)「ふむ。そう考えると、結構僕の 金魚=火の玉説 って、いい線いってんじゃないかお?」

('A`)「知らねーよ馬鹿。今は金魚よりも、こっちの方が優先だろ」


わざとらしくあごに手を当て、どこかの評論家のように、全てを理解しているような調子で言ってみたが、
そんな僕のプチ演技は 知らねーよ馬鹿 の一言で済ませられてしまった。
まぁそんな深く話すような事でもないし、渋々僕は水槽から離れ、ドクオに近寄っていった。
そうだ元々ここには手伝いで来ていたんじゃないか。


( ^ω^)「おぉ、金魚に夢中で忘れてたお」

('A`)「ほら、俺の金魚ちゃんが素晴らしいのもわかるけどよ」

('A`)「流石に一人でこれをやるのは骨が折れるんでな」

( ^ω^)「まぁ、ドクオの場合それが冗談じゃなさそうだから、手伝ってやるお」

('A`)「手伝うのが当たり前だろうが。約束を忘れたのかよ」



汗ばんだドクオから湿った道具を受け取り、
先ほどまでドクオが頑張っていた部分を僕が受け継ぐ形でごりごりとやっていく。

( ^ω^)「そういえばドクオ。彼女は、何でこんなに真っ赤なのかお?」

('A`)「元々はただの友人だったのが、俺の告白を断って、それに俺がキレて、最後に首つり死体になった」

( ^ω^)「そう言う事聞いてんじゃないお。」


そう言う事聞いてるんじゃないんだ…。

僕が思うに、彼女が赤色になった理由は。
君に同棲しようと言われて軟禁状態にされて、部屋から出してもらえなくなって、
それで散々精神的にいたぶられた後、最後のしっぺ返しに、彼女を苦しませた君の部屋で首つり自殺をしたんだっけ?
そしてその死体を見た君は気が動転し、歪んだ愛情をひたすら股間から彼女の股間へ伝達した後、
ふと我に返って、僕に死体を隠す事を頼んで来た。そうだったよね?

それで今分解作業に入っている訳だけども、分解作業に入る前から彼女は血まみれで、肉が所々なくて、皮が剥かれていた。
だから君が、僕が来る前に死体に何かをしたのは明らかだけど、それを君は教えてくれない。そこを聞いているんだ。
そこまで事細かに教えてくれたんだから、血まみれの理由位教えてくれたっていいじゃない。


('A`)「…別に知らなくたっていいだろ」

( ^ω^)「気になるじゃないかお。死姦した事は教えてくれて、真っ赤な理由は教えてくれないのかお」


ドクオが部屋の奥から黒いゴミ袋を持って来た。
これに、細切れにした肉塊を入れて冷凍保存する魂胆らしい。
なんでこんな物保存するんだか。


('A`)「…どうでもいいだろ。どうでも」

( ^ω^)「…まぁ、僕も前君に手伝ってもらった事だし。秘密は聞かないでおいてやるお」


目の前の彼女は死後硬直のせいか、その柔らかそうなももや二の腕は、
クーがまだ生きて力を入れているかのように固まっており、男の僕が動かしても腕を曲げるのはとても難しかった。

そのきめ細やかな肌は変に白い色に変わり、その上に、乾いてカサブタのようになった茶色い血がこびりついていて、
公衆便所のような臭いと、すっぱいアンモニアのような臭いと、血と臓物が醗酵しつつある臭いを振りまいていた。
ドクオが彼女を殺したと言っていたのはいつだったっけ。三日前くらいだっけか?
固くなっていた方が、のこぎりで切断するときやりやすいからいいけどね。前は本当に大変だった。

少し切りやすくするために、クーをうつぶせにさせた。
その背中には赤紫のような色をした変な斑点が浮き出て来ていて、
あぁ、そう言えばこれは確か、死んだ後に血が下に沈んで来て出来る斑点だったな。なんて
そんな冷静な事を考えながら、気違いじみた行動をもくもくと進める自分自身のギャップにおかしくなって、
ふふ、と一人笑っていると、その僕の笑顔を見たドクオも、
口角を釣り上げるような嫌な笑顔を浮かべながら、僕に話しかけて来た。



('A`)「…なんか細切れのクーを見てたら押さえきれなくなって来た」

( ^ω^)「何がだお?また死姦するつもりかお。確かに死後硬直が始まった頃のやつの方が気持いいって言うけど」

('A`)「違うよ。うまそうだな、と思って」

( ^ω^)「何が。クーがかお?」

('A`)「死んだばっかの時も食ったんだけどさ。肉って少し腐った状態の方が美味しいっていうじゃん」

( ^ω^)「理解したお、つまり、皮が剥けてたり血まみれだったのは、ドクオがクーを食ったからと。言う事かお?」


僕がやっと胴体を切断し終え、ふぅとおでこの汗を拭いながら聞いた時だ。
ドクオはわざとらしくあごに手を当てて、どこかの美食家のように、全てを味わい尽くしたような調子で言っていて、
僕の言葉に嬉しそうにうなずきながら、袋を僕に手渡して来た。

僕には人を食う趣味は無いし、そんな事を勧められても絶対に断るだろう。
僕の考えなんて知るはずも無いのは当たり前だけど、ドクオは嬉しそうにその時の感想を語ってくれた。


('A`)「まぁな。特に美味しかったのは、ふくらはぎの辺りとかかな。次が耳とか鼻とか。あれ軟骨だもんな」

('A`)「ももとかは太すぎて、肉とは思えなかったから食欲がわかなかったけど」

('A`)「細切れになってるのを見たら、食べやすそうなサイズになったなと思って」



むっちりと膨らんだももから上にかけて、傷を付けないようにのこぎりで切り取り、
さらりと垂れた髪の毛は邪魔なので、はさみで切り取ってゴミ箱へ入れた。
人の髪って、切り取ると随分量が増えたように見えるのはなぜだろう。

ドクオの家の小さな燃えるゴミ入れは、クーの焦げ茶色の髪の毛でいっぱいになってしまった。


( ^ω^)「君は本当に気が狂ってるお。だからクーも自殺に追い込まれたんだおね。わかりますお」

('A`)「…まぁ、そう言われてみれば、そうなのかもしれないな。俺は気が狂っている」

( ^ω^)「お? 今までは他人からしかそう思われてなかったみたいだけど、ついに自他共に認める狂人となったかお」

('∀`)「へへ。褒め言葉として受け取っておこう。ではお礼として、俺が彼女で遊んだ時の様子を事細かに教えてやろうか」


('A`)「…人ってさ、死ぬと力が抜けるんだぜ」


ドクオは相変わらずの気持悪い笑顔を浮かべたまま、僕に意気揚々とその時の話を語ってくれた。



…彼女はさ、きっと、俺の部屋から逃げ出すのは無理だと判断したんだ。
だからきっと、せめて天国へ逃げようと。そう思って、梁に延長ケーブルを通して死んだんだな。
俺がコンビニからその日の食事を買って来て、見つけたんだ。
思わず立ち読みしてたから…何時間かな。その後古本屋も言ったし、3時間はたってたか。
凄いんだぜ。女って男と比べて軽いだろ。だからすぐに死ねなかったみたいでね。
足をばたつかせて、踏み台に使った机の上に乗っけておいた缶とか飲みかけのジュースを全部ひっくり返しやがってさ。
そしてその上から、クーが死んだ後に垂らした変な体液がシミを作っててね。だから絨毯は全部捨てちまったさ。
人って死んでから力を入れる物が無くなるからさ、死後硬直が始まるまでは、筋肉がゆるゆるなんだよ。
だからくそみそ垂れ流し、しょんべんまみれ、首の皮は伸びて来て、普段の長さの二倍位になってたかな。
舌がめろんと出てるのも、これまた何とも言えない感覚にさせられてさ。思わず近く似合った水草手入れ用のはさみで切っちゃったよ。
取りあえず部屋の真ん中でぷらんぷらんさせられるのも邪魔だから、下ろしてみたんだよね。
で、俺そこで気づいたんだ。生きている時の素直クールを見ているよりも、
今。もの言わぬ死体となって、俺の目の前に力なく…っていうか当たり前か。横たわってる素直クールの方が、
ずっっっっっと、魅力的なんだってね。生きてる時は、『愛』を感じてはいたけど『性欲』は余り湧かなかった。
でも、死体になったクールを見て初めて三次元相手に性欲が湧くのを感じたんだ。だって、生きてたダッチワイフみたいな物なんだぞ?
俺のやりたいプレイはなんでもできる、人形のように言う事をきくのに、相手は生身の人間なんだ!なんて素晴らしいんだろう!



そこで俺はまず、生きていた時にあんまりにもうるさいから仕方なく与えていたスゥェットを脱がせてね。
なんとかまたを開いて、俺の童貞は死姦という珍しいプレイで綺麗サッパリ無くなった訳です。
で、そこで賢者になってしまって、小便と大便の入り交じった臭いがする股ぐらからチンポを離脱させて、
ふと考えたんだよ。そう言えば俺って食いもん買いにいってたんじゃん。腹が減ってる事にそのとき気づいたんだ。
でもカップ麺にはお湯がいるだろ?湧かせるの面倒だし台所行くのも面倒だったから、
じゃあ目の前の汚らしい、生前からは考えられない状態の素直クールのお肉を食らえばいいと思ってさ。
まずは手元にあったはさみで、びらびらを切って食おうかと思ったんだけどさ。臭いがひどくてひどくて。
そう言えば軟禁してたとき、服は一応与えてたけど風呂には入れなかった事をその時思い出したよ。
で、まずは鼻を食ってみた。鼻の穴からはさみ入れて、ふくらみの辺りを切り取ってね。
鼻くその味って言うのかな。俺自分の食べた事無いから分らないけど、うっすら塩味がしたんだよ。それと鉄の味。
鼻血すすった時の事思い出した。そう言えば涙と鼻水って同じ成分らしいぜ…。って脱線してる場合じゃないな。
そしてそのままの勢いで色んな箇所を食ったんだ。その内はさみじゃ追いつかなくなって、
行くのを渋っていた台所からさびさびの包丁を持ち出して来てね。切りにくかったけど。はさみよりゃましだった。
そして腹もふくれて来た所でふと思い出した。これっていつかは腐っちまう訳じゃない。
だから冷蔵庫に入れていつでも死体クールに会えるようにしようと思ってね。
そこで、前にお前に言われてツンばらした時があったろ?それお思い出して、数日後、お前に電話した訳。



( ^ω^)「ふーん。やっぱり君は狂ってるお」


ドクオの長い演説のような話を半分程聞き流しながら、僕は作業を終えた。
それだけ長い事語っていたのだ。さっきまでかろうじて人間の姿をしていたクーは、
今は僕の足下でぼろぼろとカレーの具の肉みたいな乱切りされた状態で転がっていた。

ドクオの言付け通り、下半身…もも上からヘソ下はばらす事無く、
それ以外の箇所は全部ソフトボール程の大きさにする事が出来た。
これはここだけ残して、オナホールとして使用するらしい。普段は冷凍保存させておくとか言ってたから、
オナクールに近くなるんじゃないかな…。


('A`)「人を殺してばらした時点で、お前も狂人さ」

( ^ω^)「直接殺るのと、間接的に殺る事の違いは… 余り無いおね」

('A`)「人を殺す事で出てくる違いは、殺した人数の違いくらいだ」

( ^ω^)「殺され方によっては、刑の重さも変わるけどお」


まぁそんな事いいじゃないか。
ドクオは面倒臭そうにそう答えると、金魚にあげる餌を探し始めた。
水槽の周りをしばらく回った後、金魚の絵が描かれた小さな筒を引っ張りだした。



('A`)「そう言えばさっき言い忘れてたけど、色んな液体まみれのクーの皮を剥いて肉を食ったんだけどさ」

('A`)「血が。一杯出るじゃん。最初は」

('A`)「血と共に、クーがここに生きていたという事実も流れ出ていっている気がしてね」

('A`)「出れば出る程、元々生きていたという俺の思いも出て行って、

('A`)「その内、本当に『クーの死体』としか認識出来なくなっていった」


ドクオの話は、さっき聞いたような気がしないでもないが、
演説に比べればとても短い内容だったので、僕はおとなしく話を聞いていた。
目の前のクーの死体から血が出て、肌が白くなっていって、
切られたふくらはぎや顔がどんどんクーの血に染められていって、赤くなっていく。
その紅白の部分が広がるごとに、ドクオの中でクーはクーであってクーでなくなっていく感覚に陥ったそうだ。

僕も一度そんな感覚に陥った事があるから、よくわかる。
こんな部分で共感してしまうのは、やはり友達、似た者同士だからかな。類は友を呼ぶ…。


よっこうしょ、と、黒い袋に肉塊と化したクーの体を入れて、とんとんと袋を揺さぶり、均一にする。
元々クーは45キロだっけ。前にツンが酔っぱらった時に言ったいたな。最近のクーの体重がどうだったか知らないけど。
結構な重量がある袋を、冷蔵庫に持っていって、入っていた賞味期限切れの食品をどかして棚を外し、
そこにもっさりと袋を詰め込んだ。これで僕の仕事ようやくは終わりだ。



( ^ω^)「…そんなもんだお。いつまでも死体に感情移入なんてしてられないお。それが正しい反応だと思うお」

('A`)「狂人にそれが正しいと言われたって、嘘つきが私は嘘つきですと言っているのと同じようなもんだろ」

( ^ω^)「おっおっ。それもそうだお」


ドクオが誘って来たくせに、僕ばかり分断作業をやっていたな。
なんて事を考えていたけど、前は随分と世話になったからいいかな。と、そんな事を思った。
ドクオの協力で、ツンの死体も綺麗サッパリ消す事が出来た訳だし。

僕が汗をかいて分断した後ドクオは何をしていたかというと、
ドクオ一番のお気に入り、『流星』という名前の金魚に、餌を与えていた。
決して広いとは言えない水槽に入れられて、無心に餌をねだる金魚。


あれも死んだら、色が抜けるのかな。
火になって天に昇って、そしてそこでやっと、狭苦しい水槽から解放されるのだろう。
僕なら寿命を全うするまで水槽の中にいないで、自殺でもしてすぐ天国に逃げるかな。

いや、僕は天国に昇る事は出来ないだろうな。
真っ赤になった手から腐りかけの血を振り払いながら、僕はそんな事を思っていた。

  終わり

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