証券 K.2nd:2008年09月17日
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K.2nd

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境目のようです。   2008.09.17

俺には大切な家族がいる。
そして、大切な兄弟がいる。

就職して一人暮らしをはじめた姉と、
可愛い盛りの、本当に可愛らしい妹と、
……いつからか、ひきこもりになってしまった兄者が。



兄者の部屋は、全ての世界から隔離されていた。
あの部屋と、この世界の間には、壁とはまた別な仕切りがある。
そんな気がする。

例えれば、廊下から外は活気のある生者の世界で、
兄者の部屋は死者の住まう世界だった。

何が違うのかはわからない。
温度か、においか、湿度か。
それらのどれが作用して、俺にそう感じさせるのかはわからなかった。

俺はこの部屋に入るのが嫌いだった。
兄者の部屋なのに嫌だなんて、笑われるかもしれないが、とても不快な空間だった。

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153番目の灰色の部屋のようです   2008.09.17

爪'ー`)y‐「虫垂強化手術完了。成功しました」

( ФωФ)「御苦労だった。これで残る臓器は腎臓と膀胱周辺のみだな」

事務的な報告を終えてフォックスは部屋を出た。
君は優秀で助かる、と手に握らされた大して厚くない封筒を開けずにゴミ箱へ捨てる。

今彼女が一つ一つ丹念に臓器強化手術を施している戦闘強化人間実験体は、通しで数えて153号だった。
つまり152体の実験に失敗し、その教訓をもって改造されている。

152体の失敗は152の命をもてあそんだということだ。

しかし今フォックスの脳裏にその事実の重みは無い。
その重みを感じる暇があるなら153号の成功を考えなければならない。

153号の集中処置室の戸を開けた。素早く繋がれた機器の数値チェックする。

爪'ー`)y‐「異常無し……と」

(-<_- )「……」

153号は目を閉じたままだ。

フォックスは153号に近づいて頬に手を触れた。

半年前までは彼女と共に研究者として152号を看取り、彼女と共に伴侶として生きていた彼の頬に。
発狂し銃殺されて153号と呼ばれるようになった、彼の、頬に。

弟者は戦い、微笑むようです   2008.09.17

(´<_` )「ほう、力はそこそこだな」
  _
(;゚∀゚)「テメェさっさとそこをどきやがれ……っ」

(´<_` )「 だ が 断 る 」
  _
(#゚∀゚)「なら、力ずくでも退かせてやらァ」

弟者はジョルジュの右拳を、ジョルジュは弟者の右拳をそれぞれ握りながら、
互いの腕に力を込めていた。弟者は俺たち三人とジョルジュの間に体を入れ、攻撃させないよう
うまく相手をコントロールしている。
  _
(#゚∀゚)「ぐぎぎぎぎぎぎぎ」

(´<_` )「まあ頑張ってくれ」

ジョルジュが顔を真っ赤にしている様子からして、かなりの力がかかっているはずだが
それにもかかわらず弟者は涼しい顔。しかも、彼の右腕はどういう仕組みなのか
ツンの右腕がくっついている。頼りない銀の腕が、対照的なジョルジュの腕を捕まえ決して放さない。
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